腸の調子は、心の調子?

腸と脳は、迷走神経を介して相関関係があると言われ、その繋がりは腸脳軸と呼ばれます。その繋がりの仕組みと影響は?

●腸と脳の繋がりは、心の状態にも影響している
腸と脳は、迷走神経を介して密接に繋がり、「腸脳軸」と呼ばれます。
その繋がりの主な働きは、まず食欲のコントロールがあげられます。胃腸の消化具合を伝えるホルモンが脳に送られて、もっと食べるのか、食べるのを止めるのか、脳から指令が出されます。
例えば腸内のグルコースブドウ糖)は食物が消化されたことを示すサインで、その量が増えると食欲をストップさせるように脳に知らされ、食欲の制御につなげるとされます。同じように心の状態は腸脳軸で密接に腸と繋がり、全身の健康に大きな影響を与えているという報告もあります。
そのメカニズムは心のストレスにより腸壁に炎症がおき、透過性が高まると腸から大量の微生物が腸外に出て免疫細胞など他細胞に影響を与え、ひいては全身の健康にダメージを与えるとされますが、ストレスが少ない状態だと微生物群は腸内に止まるとされます。

●「幸せホルモン」セロトニンは腸でつくられる
幸せや愛情を感じて、前向きな気持ちになるのは、セロトニンという脳内神経伝達物質、通称「幸せホルモン」が関係しているとされます。
セロトニンは、9割が腸に存在すると言われ、腸内細菌は、セロトニンの前駆体を腸脳軸を通じて、脳へ送ることをサポートしていると言われます。セロトニンは、卵や魚、乳製品などに含まれるトリプトファンという必須アミノ酸を原料に、ビタミン類と共に腸内で、合成されます。よって腸内環境の状態が、セロトニンの合成に深く関係しているとされるのです。なんとなくイライラする、気持ちが前向きにならない、というような時には、腸内環境に直結する日々の食生活を見直しても良いかもしれません。

参考:「マイクロバイオームの世界」株式会社紀伊國屋書店、「とことん解説人体と健康 ビジュアルホルモンの働きパーフェクトガイド」株式会社日経ナショナルジオグラフィック社、「[図解]体の中からよみがえる!病気にならない!「腸」健康法」株式会社PHP研究所
 
 https://modere-customer.net/axis-trebiotic/4020130/s/ePtdB6d/